体内時計は25時間のリズムを刻んでいる?
人間には体内時計というものが備わっていて、1日周期のリズムを刻んでいます。
人間は、一般的にこのリズムに従って生活していますが、これは体内時計の働きによるものです。
体内時計のつくるリズムは、1日を周期としていますが、実際には、24時間よりも少し長いです。
実際には、体内時計は25時間のリズムをつくっていると考えられています。
以前は、体内時計は約25時間周期とされていましたが、最近では24.2時間から24.6時間ぐらいと考えられているようです。
体内時計は25時間周期のため、1日周期の24時間よりも約1時間長くなっています。
そのため、1日ごとに約1時間ずつ、ずれていくことになります。
それを、(約25時間から)24時間にリセットして、また正しいリズムを刻んでいくためには、周期を調整することが必要になります。
体内時計の25時間リズムをリセットするには
少しずつずれていく体内時計の周期は、日常生活のなかでリセットすることができます。
体内時計のつくる25時間のリズムを24時間でリセットするための手がかりとなるのが、主に次の二つです。
- 朝の太陽の光
- 朝の食事
起床時間を毎日一定にして、朝起きたら、太陽の光を浴びる。
朝食を抜いたりせずしっかり食べる。
簡単なことですが、これらのことで、体に朝の信号を送ることができます。
光の刺激
朝起きたら、窓のカーテンを開けて日光を浴びましょう。
太陽の光を取り入れたり、電気を付けて、光の刺激を受けましょう。
臓器の刺激
朝食を抜かずに、きちんと食べることが大切です。
朝食を摂ることで、胃腸も活発に動き出します。
体の臓器を目覚めさせることができるのです。
よく噛んで食べることで、脳に刺激を与えることもできます。
感覚の刺激
軽い体操やマッサージをすることも、体内時計のリセットには有効です。
筋肉が刺激され、気持ちのよい目覚めにつながります。
体内時計の25時間リズムがリセットできない事情
体内時計の25時間のリズムは、夜型の生活や、不規則な生活を送っていると、リセットができなくなってしまいます。
現代社会の中では、24時間営業のコンビニエンスストアやファミリーレストランなどがあり、利用者も増えています。
このような環境の中で生活が夜型になったり、夜更かしなどをしていると、体内時計は後ろにずれていきます。
寝る前のスマホやテレビゲームなどに熱中するのも夜更かしの原因になります。
また、平日の疲れをとるために、休日に昼まで寝ていたりするのも、体内時計が乱れる原因になります。
昼まで寝ていたために、夜の寝付きが悪くなるのは、体内時計が後ろにずれたためです。
休日だから寝だめをしようといつもより2時間以上余計に寝ていると、体内時計が狂って、一種の時差ぼけ状態となります。
この時差ぼけ状態は、週の半ばまで続くと言われています。
週明けの月曜日の朝、起きるのがつらくなる原因になるので、休日であっても、できるだけ生活のリズムを崩さないよう、起床時間を一定にして過ごしましょう。