寝返りしない大人の睡眠の質が下がる理由
寝返りは、睡眠中におこなわれる生理的な体の動きです。
寝返りをすることで、睡眠中に同じ箇所が圧迫され続けるのを防いでくれます。
また、寝返りによって、圧迫された箇所の血液循環が滞ることのないようにしてくれます。
そんな役割のある寝返りですが、睡眠中に寝返りをうつことができないと、睡眠の質が低下すると言われています。
寝返りしない大人はどんな理由で睡眠の質を下げてしまうのでしょうか?
腰に負担がかかり続ける
寝返りしない大人の睡眠の質が低下する理由には、少なからず、寝姿勢が関係しています。
人の寝姿勢には、
- 仰向け
- 横向き
- うつ伏せ
と、いろいろなタイプがあります。
なかでも、仰向けで寝ている方が大多数ではないでしょうか。
仰向けの寝姿勢は、体がリラックスできる状態になり、理想の寝姿勢とされていますが、その一方で、腰に体重の40%の重さがかかる寝姿勢なのです。
腰に体重の40%の重さがかかり続けると、腰の周りの血管が圧迫され、血流が低下してしまいます。
睡眠中、腰に負担がかかり続けることで、次のような腰の不調が生じる可能性があります。
- 夜中に腰が痛くて目が覚める
- 起床時に腰の痛みを感じる
- 朝、腰が重い
上記のように、腰の痛みのせいで睡眠の途中で目覚めるようでは、熟睡感が得られているとは言えません。
また、起床時に腰の不調を感じているようでは、目覚め感が良いとは言えません。
総体的に見て、睡眠の質が低下している状態だと言えるでしょう。
そこで、大切になるのが、寝返りを打つことです。
腰回りの血管がつぶされないようにするためには、寝返りを打つことはとても大切なことです。
腰の不調を訴える方は、睡眠中に、寝返りがうまくできていない可能性があります。
寝返りは、睡眠の質に影響を与える重要なものだと言えるでしょう。
ノンレム睡眠に移行できない
人が睡眠中に寝返りをうつのは、深い眠りのとき、いわゆるノンレム睡眠のときです。
寝返りがうまくできずに、腰の痛みで夜中に(睡眠の途中で)目が覚めてしまう方は、ノンレム睡眠が出現しにくい状態にある可能性があります。
腰の痛みのせいでノンレム睡眠に移行できず、深い眠りができないのは非常にもったいないです。
更に、ノンレム睡眠時には、成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復し、新しい細胞をつくります。
また、疲労を回復し、若さの維持にかかわるホルモンです。
体にとって大切な「成長ホルモン」が分泌される時間帯【ノンレム睡眠】が妨げられてしまうのはとても残念なことです。
寝返りしない大人がスムーズに寝返りするには
寝返りがうまくできていないのではないか?
心当たりのある方は、就寝前にストレッチ体操などを取り入れてみるのがおすすめです。
就寝前に、体のこわばりをストレッチなどでほぐしておきましょう。
ストレッチは筋をのばす柔軟体操なので、寝る前にするとよく眠れる運動としてもおすすめです。
息が上がるような激しい運動は、就寝前には不向きなので注意が必要です。
激しい運動は交感神経が優位となってしまうので、睡眠自体の妨げにもつながります。
軽い全身運動として行えるストレッチで、腰回りの筋肉のこわばりをほぐしておくと良いでしょう。
但し、就寝前のストレッチも、行う時間、タイミングが重要です。
就寝の間近に行うと、交感神経を刺激して、体を興奮状態にしてしまい、睡眠の妨げになる可能性があります。
そのため、就寝前に行う運動に関しては、就寝の3時間前には終えるようにするのが良いとされています。
寝返りしない大人のための寝具選び
寝返りには、「寝返りを打つことで活動中に生じた背骨のゆがみを正しい状態に戻す」という役割もあります。
人は一晩で20回から30回程度の寝返りをうつと言われていますので、寝返りを打っても、正しい寝姿勢を保持できる寝具選びが重要です。
寝ているときに腰が沈み込み過ぎると、寝返りが打ちにくくなる原因になります。
体が沈み込むような柔らかすぎる布団は避けましょう。
柔らかい布団で腰が沈んだ体勢で無理に寝返りをしようとすると、更に腰に負担をかけてしまうことになりかねません。
腰が沈み込みすぎないマットレスなど、寝具を見直してみるのも方策のひとつとして考えてみると良いかもしれません。
自分に合うマットレス診断が簡単にできる!選べる!もう硬さに迷わない!